犬 下痢

MENU

知っておきたい犬の下痢の種類と症状

犬 下痢

水分量が80%以上含まれる便のことを下痢と言い、食べ過ぎやストレス、お腹の冷え、病気などで引き起こされます。
下痢は人間によくありますが、犬にも起こりやすい現象です。
犬の下痢には小腸性の下痢と大腸性の下痢があり、それぞれ症状が違います。
また、ほとんどは一時的な身体の変調と見てもよいかもしれませんが、症状が重かったり、長く続いたりすると重大な病気が隠されている場合もあり、早急に動物病院に相談しなくてはいけない場合もあります。
今回は、下痢の種類や症状、原因や対策について説明します。
愛犬が下痢になった時の対策として、参考にしてみてください。

 

小腸性の下痢

食べ物を消化して栄養を吸収するのが小腸の役目です。
お腹を冷やしたり、食べ過ぎや水分の摂りすぎで小腸の水分バランスが崩れると、軟便や水のような下痢を引き起こしてしまいます。
症状としては、水っぽい便、腹部膨張、おならが増える、お腹が鳴るなどです。
血便はあまりありませんが、もし小腸から出血していると、黒っぽい便が出てきます。
小腸性の下痢は、1度で多くの量を排泄してしまう場合が多いので、何度も繰り返してしまうことは傾向としてありません。
しかし、長く続くようであれば、脱水を起こしたり嘔吐したり体重が減ってしまうので注意が必要です。

 

大腸性の下痢

大腸は、水分やミネラルを吸収する役割を持っている器官で、ここで便が作られています。
そんな大腸性の下痢の特徴は、大腸の粘膜が混ざって排出されるため、粘り気が多く便がゼリー状である点です。
小腸性の下痢と違い、一度に排泄される便量が少ないので便の回数が増えます。
また、腹痛を伴うので出そうとしてもなかなか便が出ないしぶり便、体重の減少が見られないことも特徴です。
原因としては、大腸の動きが活発すぎたり、粘液分泌の過多が挙げられます。
また、過敏性腸症候群やウイルス感染でも症状が出るので、心当たりのある場合には動物病院で診察してもらうことをおすすめします。

 

こんな症状が出たら病院へ!

ほとんどの下痢は一過性のものが多いので、あまり気にすることはありません。
しかし、愛犬に次のような症状が出た場合、すぐに病院に行くことをおすすめします。
具体的には、元気がない、血便が出る、下痢の回数が多い、嘔吐を伴っている、これらの症状が出たら危険な信号です。
細菌やウイルス性の下痢の場合、数日続くことが多く、その間に便や嘔吐と共に水分が排出されて脱水症状を起こして命に関わる大変な状況に陥ってしまう事もあるのです。
下痢だけなら数日で治る可能性はありますが、下痢以外の嘔吐などの症状が伴う場合には、早急に動物病院に行き治療を受けましょう。

 

犬が下痢を起こす原因

食べてはいけないものを食べた

下痢とは、体内の危険なものを排出する働きによって起こる現象でもあります。
特に犬は、玉ねぎ、長ネギなどのネギ科の植物で中毒症状を起こしますし、ブドウ類などでも下痢や嘔吐を引き起こしてしまいます。
また、チョコレートなどのカカオ類、マカダミアナッツ、豚肉、貝類、するめなどでも中毒症状が現れます。
これらを間違って食べてしまった場合に嘔吐や異常な回数の下痢をして、最悪の場合は命を落としてしまうのです。
さらに、床に落ちているタバコの吸い殻、小さなおもちゃなどにも注意が必要です。
対策としては、上記のものを与えないこと、万が一食べてしまった場合はすぐに医師に状況を説明して相談することが挙げられます。

 

過食・ドッグフードの変更・水分の過剰摂取

人間でも、食べ過ぎたり飲み過ぎたり、普段食べなれないものを食べると下痢をしてしまう人も多いかと思います。
犬も同じで、これらが原因で下痢をしてしまう事があります。
特にドッグフードの変更などでお腹を壊した場合、フードでアレルギーを起こしていないか確認する必要があります。
水分過多や過食は、飲食を量を控えた上で、消化に良いものを与えることで改善されますが、フードにアレルギーを起こしていると下痢を悪化させてしまう場合があります。
食物アレルギーが確認されたら、すぐにフードを変えましょう。
またフードの量によっても、その犬に合った量を与えないと下痢の原因になりますので、調整が必要になります。

 

お腹を冷やした

お腹を冷やすと、子犬や老犬、手術後、病気をしているなどの抵抗力や身体が弱い犬は特に下痢を起こしやすくなります。
夏には熱中症にならないためにクーラーは必要ですが、暑さ対策でお腹を冷やしている場合があります。
また、冬の寒さも下痢の原因になる可能性があります。
いくら毛に覆われているからと言って何もしないでいると、犬のお腹は冷えてしまうのです。
夏には身体を冷やさない素材のクッションや布を与え、冬にはお腹に腹巻を巻いたりしてあげるとよいでしょう。
病気で薬やサプリを摂っている場合も、成分によっては身体を冷やすことがあるので内容を見直す必要があります。
さらに、身体を冷やすような食べ物を与えすぎないことも重要です。

 

ストレスがたまっている

ストレスを感じると、一番初めに影響を受けるのが胃腸です。
そのため、犬もストレスが溜まっていると、下痢をしやすくなる傾向があります。
例えば、旅行に行くのでホテルに預けた、愛犬と共に新しい土地に引越した、飼い主が不在で寂しい思いをした、このような事が原因で下痢になる可能性があります。
また、新しく家族として迎えた犬が、その家庭になじむことができずに下痢になるケースもあります。
ストレスが原因の下痢ならば、その要因が取り除かれれば回復するので、環境を見直し、改善するように飼い主が日ごろから気を配る必要があります。
もしそれでも改善しない場合には、医師やセラピーの専門家に相談することもおすすめです。

 

寄生虫

好奇心旺盛な犬なら、道に落ちているのをうっかり食べてしまった!ということも多いはずです。
しかし、拾い食いをしてしまった他の犬の便などが寄生虫に汚染されていた場合、食べた犬に感染してしまいます。
寄生虫には、回虫や条虫などの種類があり、これらに感染した犬は、下痢をはじめ嘔吐や食欲不振、体重減少、便の中に虫が入っている、お腹が膨らむ、貧血などの症状が現れます。
対策としては、拾い食いをさせない、寄生虫に感染している犬に接触をさせないなどが必要になってきます。
寄生虫に感染した場合は、病院へ行き糞便検査で回虫の有無を確認した上、駆虫薬を完全に駆除するまで飲み続けて完治を目指します。

 

内臓疾患や感染病

犬には、犬ジステンパーウイルス感染症・犬パルボウイルス感染症・コロナウイルス感染症などがありますが、ワクチン接種で予防可能なので心配はいりません。
しかし、質の悪いドッグフードや腐った肉、汚い食器には、サルモネラ菌・カンピロバクター菌が付いており、これらの細菌が腸炎や下痢を引き起こします。
また、胃・大腸・膵臓に異常があると下痢が起こります。
下痢や嘔吐、発熱、食欲不振、血便(内臓疾患の場合)・粘液便などの症状が特徴です。
対策としては、新鮮なドッグフードを与えること、清潔な食器でフードを与えることがポイントで、また普段から犬の体調管理なども気を付けなくてはなりません。

 

家庭で出来る対策とは

こまめに水分を与える

もし起こした下痢が一過性の場合は、家での対処で改善できます。
まず下痢で心配なのが、脱水症状です。
下痢をすると、大量の水分や電解質が失われてしまうので、脱水症状を起こす危険性があります。
脱水症状を甘く見ていると、急速に症状が悪化して死に至るケースもあります。
犬がぐったりしている、皮膚に弾力がない、乾燥が見られるといった症状がある時は、食塩やブドウ糖を溶かした水を与えてください。
通常の水を与えると、症状がますます悪化してしまうので避けましょう。
また、一度に多くの水分を与えてしまうと下痢を繰り返してしまうので、時間を置きながら数回に分けて少しずつ与えていくことが重要です。

 

食事の量を減らす・間隔を開ける

下痢をしている間は、消化器官が弱っています。
消化器官が弱っている時に無理にフードを与えると、また下痢をしてしまうおそれがあります。
下痢をしている期間は、消化器官を休めるためにも少しの間絶食するという方法もあります。
絶食することによって消化器官が休まり、回復が早くなります。
しかし、体質によってはストレスを抱えたり低血糖になってしまうケースもあるので、体調を見ながら食事の量を減らしたり、エサの時間の間隔をあけるなどの対処の方がいいこともあります。
下痢の原因になる食材を取り除き、消化に優しいフードを作って上げることが大切です。

 

乳酸菌や食物繊維を摂取させる

下痢をした後は、善玉菌が減って悪玉金が増殖するので腸内環境を整えてあげることが重要です。
善玉菌を増やすには、ヨーグルトなどの乳酸菌が含まれている食品、便秘改善のために食物繊維が豊富なキノコや海藻(食べ過ぎるとお腹が緩くなるので注意)を与えるのもおすすめです。
そのまま与えても良いのですが、犬専用のサプリメントやドッグフードに含まれているものを与えるのも効果的です。
腸内の善玉菌を増やすことによって体質改善にもつながり、アレルギー持ちや抵抗力の弱い犬、子犬や老犬などお腹を壊しやすい体質の犬が、下痢をしにくくなる効果も期待できます。

 

薬で下痢を止めない

下痢をしてしまうと、思わず下痢止めを飲ませてしまう人も多いはずです。
しかし、下痢は身体に悪いものを排出しようという働きなので、止めてしまうと悪いものが体に留まり、体調を悪化させるおそれがあります。
そのため、下痢をしたときは、体の中にあるものを出し切ってしまった方が良いのです。
下痢をしている時は、薬ではなく整腸剤やビオフェルミン(量に注意)を与えてみて数日様子を見る手もあります。
それでも下痢がひどい場合には、早めに医師の診断を受けたほうが安心です。
間違った対処法で、愛犬の体を壊してしまわないように注意しなくてはなりません。