知ってた?僕たちは白黒の世界の住人なんだよ

ドッグフード 原材料

続いては、問題だらけのドッグフードを販売しているペットフードメーカーに焦点をあてて説明します。

 もし、あなたがペットフードメーカーの会社の経営者で、お客であるワンちゃんのことなどまったく考えず、とてもお金にどん欲な人だった場合、どういった方法でお金を儲けようと考えますか?少し考えてみてください…
 もし私がそういった人間であれば、まず第1章で説明したようなタダ当然の原材料でドッグフードを作ります。そして、在庫リスクをを防ぐため、そのドッグフードが長期間保管できるように大量の合成保存料を添加します。また、美味しそうな色やにおいをつける為の香料や着色料も添加します。

 次に、ワンちゃんとその飼い主が家の庭で楽しそうに遊んでいる、いかにも幸せそうなCMをテレビで流して『このドッグフードはあなたの大切なワンちゃんのことを考えたて作られています。トップブリーダー推奨の製品です♪』と宣伝します。そして、最後にそのドッグフードを高級なパッケージで包んで店頭に並べます。

 どうでしょう?こんな経営者がいたら最悪ですね。えっ!?「そんなひどい経営者や会社が実際にあるわけない!」私もそうであれば本当にいいと思いますが…でも、残念ながらペットフード業界にはこのような会社が少なからず存在します。理由は、ペットフード業界には自浄作用がないからです。

 人間用の食品の場合だと、少しでも身体に害のあるものが入っていれば、それによって身体を壊した人からクレームが入ります。そして、たちまち信用問題(雪印乳業のように)となって、その会社は淘汰されていきます。消費者に不利益をもたらす会社が淘汰されていくのは自然なことです。しかしこの原理がペットフード業界では通用しません。

 なぜならば、ドッグフードの直接の消費者はワンちゃんだからです。例えドッグフードによって体調を壊したとしても、ワンちゃんはペットフードメーカーに文句が言えません。そればかりか、直接の消費者のワンちゃんが何も文句を言えないことをいいことに、本来ならしっぽを向けてしまうようなドッグフードを、巧みな宣伝を用いて、購入の決定権を持つ飼い主に買わせてしまいます。これは、宣伝をそのまま信用して購入してしまう飼い主にも原因があると思います。

 飼い主に従順なワンちゃんは、あなたが喜ぶから、お腹が減っているから、おいしそうな匂いがするからなどの理由から、目の前に差し出されたドッグフードがどんなにまずく、劣悪でも食べてしまいます。

 ペットフードメーカーがワンちゃんのことを考えていないことが、ドッグフードの色からも分かります。実は、ワンちゃんは色を識別することができません。あなたのワンちゃんの世界は白黒なのです。ですから、ドッグフードの色なんてワンちゃんには全く関係ありません。しかし、ペットフードメーカーは身体に悪い着色料を使って、ドッグフードをとても美味しそうな色にします。

 それは、購入の決定権を持つ人間においしそうなドッグフードだと思わせる為です。本当に最終消費者であるワンちゃんのことを考えているペットフードメーカーであれば、着色料なんて使用するわけがないのです。

テレビや獣医さんが紹介しているドッグフードって本当に安全?

あなたは獣医さんが推薦するドッグフードを盲目的に信じていませんか?獣医さんは本当にあなたのワンちゃんのことを考えてそのドッグフードをすすめているのでしょうか?確かに自分でドッグフードの成分をしっかりと調べて、すすめている獣医さんもいると思います。しかし、中にはドッグフードメーカーの営業マンのセールストークを鵜呑みにしている獣医さんも少なくないようです。

 獣医さんがよくすすめるあるドッグフードメーカーは、販売戦略において獣医師会に目をつけました。そして、獣医師会に多大な寄付をしたり、獣医さんを育てる獣医師大学に資金援助をすることによって自社のドッグフードを売り込むことに成功したのです。もし、これが理由で獣医さんが特定のドッグフードをすすめていた場合、あなたはまだ獣医さんのすすめるドッグフードを安心だと思いますか?

 また、私も驚いたのですが日本の獣医学校では食餌についてのカリキュラムが全くないそうです。「全く」です!先進国アメリカの獣医学校の栄養に関するトレーニングには、「動物には市販のペットフードを食べさせて、食卓の残り物は食べさせないように飼い主に指導すること」、といった警告があるだけなのだそうです。先進国アメリカでさえもこの程度なのですから、日本の獣医さんの餌食に対する知識も残念ながら期待できません。

 それではテレビのCMはどうでしょう?CMやドッグフードのパッケージに記載されている無添加という言葉は本当に信用していいものなのでしょうか?実はこれにも逃げ道が用意されています。製造の段階で添加物を使用せずに、見た目やにおいが良く、長期関保存できるドッグフードをつくるにはどうしたら良いと思いますか?そんな魔法みたいな事できるわけないとおもいますか?実はこれが可能なのです。

 答えは、「原材料の段階で添加物を使用する」(これをキャリーオーバーといいます)です。既に保存料が添加されている原材料を使えば、ドッグフードメーカーは製造過程において一切の添加物を使用せずに長期関保存できるドッグフードを作ることができます。そして、テレビのCMやドッグフードのパッケージに、「安全・安心、添加物は一切使用しておりません!」と安全を謳うのです。確かにドッグフードメーカーは添加物を使ってはいませんよ…でも、これって詐欺ですよね??

 上記の内容を証明するような記事が「暮らしの手帖」2002年2月/3月で「ドッグフードを考える」に記載されていました。それは19種類のドッグフードを任意に選択し、その中にエトキシキン、又はBHAが含まれているかを検査するものです。

 エトキシキン、BHAは第1章で説明した非常に有害な酸化防止剤ですが、結果は、なんと!約半分にあたる9種類のドッグフードからエトキシキン、又はBHAが検出されたのだそうです。ここではあえてメーカー名は出しませんが、獣医さんがよくおすすめするあるドッグフードからは、エトキシキン、又はBHAの両方が検出されたそうです。

 考えて見てください。あなたがお店で何気なく手にしたドッグフードの約50%は有害な酸化防止剤が含まれていることになります。しかも、ドッグフードの原材料の項目には何も記載されていないのです。

AAFCO承認の罠

添加物を使用していないと謳っているが、実際は怪しいと指摘を行いましたが、それ以外にもまだまだ怪しいところはあります。その一つがAAFCOの記載です。AAFCOとはAssociation of American Feed Control Officialsの略で、米国飼料検査官協会のことです。

 ペットフードの栄養基準や給与方法基準として世界中で採用されているスタンダードな基準で、この基準に合格したドッグフードと水さえ与えていればワンちゃんは元気に問題なく成長することができるといったものです。

 市販のドッグフードに『AAFCOの制定した基準を満たした商品です』『AAFCO承認』『AAFCO認定』などと表示されているの見かけたことはありませんか?特に何の問題もないように思えますが、ここにもカラクリがあります。これは業者が独自の判断でAAFCOの基準を満たしていると謳っているに過ぎないのです。

 AAFCOは、評価基準を提示するだけで、特定のフードを承認したり、認定したりすることはありません。なので、正しくは『AAFCO(米国飼料検査官協会)の成犬用給与基準をクリア』『AAFCOの成犬用の給与(もしくは分析)試験をクリア』といった表記が正しいのです。本当にワンちゃんのことを考えて作られたドッグフードであれば、消費者を混乱されるような表現はしないと思います。

 その他に原材料の項目にも注意する必要があります。通常ドッグフードのラベルに記載さている原材料は、そのドッグフードに含まれている量の多い順に表示されます。下記は実際に販売されている自然食を謳うドッグフードの上位5種類の原材料です。

チキン
全トウモロコシ
全玄米
全小麦
挽き割りコーングルテン

 私たちの感覚では特におかしな所はないようにみえますが、2番目と5番目の全トウモロコシと挽き割りコーングルテンに注目してください。全トウモロコシは名前の通りとうもろこしですが、挽き割りコーングルテンとはあまり聞き慣れない材料ですね。これはとうもろこしを希薄亜硫酸水中で浸漬し、軟化したとうもろこしを水中で破砕、篩分け、遠心分離、水洗により各構成成分に分離した際に得ることができる副産物です。つまりはトウモロコシからできる副産物のことです。

 なぜ、同じとうもろこしなのに別々の記載をするのでしょうか?原材料は同じでも生成方法が違うからでしょうか?

 それは、このように同じ原材料を別名で表記するのは、合計したらチキンよりトウモロコシ全体の量が多いかもしれないのに、あたかもチキンのほうが量が多いように見せる為に行われる分割(Splitting)という手法です。いくら自然派を謳っていても、消費者を騙すような表現をするメーカーを信用することはできません。

 これまでの内容を読んでどう感じましたか?今、ワンちゃんにあげているドッグフードを自分で口にすることができますか?私はこんな危険なものを口にする勇気はありません。それは、あなたのワンちゃんだって同じです。

 しかし、ワンちゃんには自分で食べるものを選択する自由はありません。本当にワンちゃんのことを思うのであれば、今一度毎日食べているドッグフードについて目を向けてください。あなたのワンちゃんはあなただけが頼りなのです…